もう、何もかもおしまいだ(後編)

「『次へ』ボタン、『前へ』ボタンの長押しにより、早送り、巻き戻しができるようにしました!」 みなさん、どうもこんにちは! ハヤえもん...

「効果音エフェクトの音量をカスタマイズできるようにしました!」 みなさん、どうもこんにちは! ハヤえもん開発者のりょーたです。今回のアップデートでは、多数の要望をいただいていた効果音エフェクトの音量調整に対応しました。波の音をバックにバラードを聴いてみたり、今までよりもさらに音楽を楽しめると思いますので、ぜひぜひ試してみてくださいね。【開発後記】前回のアップデート履歴では1人目の子供が生まれる前のことを書いた日記を公開しました。長すぎて、載せきれなかったので、今回は後編です。前回の話を要約すると、嫁が1人目の子供を妊娠して感動していたのも束の間、染色体異常により障害を持った子供が生まれてくるかもしれないことが分かり、羊水検査を受けることになった。検査の翌日、仕事からの帰りに終電に乗っていると、嫁から「大量に血が出て、私、どうしたらいいのか……」と泣きながら電話がかかってきた。さてさて、一体どうなってしまうのか? 初めての出産を無事に迎えることができるのか? 『もう、何もかもおしまいだ(後編) 2011年12月31日 検査をした次の日、仕事からの帰り、終電に乗っていると、嫁から電話がかかってきた。「大量に血が出て、私、どうしたらいいのか……」 嫁は泣いていた。もう、何もかもおしまいだ。検査の副作用で、子宮から血が出てしまったに違いない。ジェットコースターに乗ったあとみたいに、アルコールを大量に摂取したときのように、三半規管がおかしくなり、世界がまわった。もう、何もかもおしまいだ。そう思った。でも、俺の考えは間違っていた。血が出たのは、口からだった。「それなら……!」 地元の駅まではあと4駅。もどかしくて俺はすぐに、実家の母親に電話をした。「嫁の口から出血があったから、様子を見てきてほしい!」 地元の駅に着くと、家まで全力で走った。嫁はまだ泣いていた。俺は、こう言った。「きっと大丈夫。きっと食道炎にちがいない。毎日、吐いてたから、食道炎になったんだ」 そして、湯たんぽで嫁のお腹を温めつつ、ネットで、「つわり中の妊婦が血を吐くというのは、良くあること」という記事を見つけ、心から安心した。「ほら、この記事にも書いてある。あんまり吐血が続くようならお医者さんに見てもらいましょう、だって。きっと大丈夫。検査の副作用じゃないよ」 嫁は泣きながら、「うん、きっと大丈夫だね……」と言った。うちの母親も泣いていた。それから、12月28日まで長かった。仕事が忙しく、ほぼ毎日終電という生活をしていたのが、ありがたかった。忙しい生活の中では、余計なことは考えなくて済む。頼まれた仕事は、ひとつも断らなかった。そして、運命の日はやってきた。12月28日ーー。そわそわして、ドキドキして、不安で仕方がなかった。「検査の結果が良くなかったら……」と、悪い結果ばかりが頭に浮かぶ。だから俺は、バラエティ番組の「しゃべくり007」を見ながら、パソコンでゲームをやり、気を紛らわせた。嫁は笑っていなかった。嫁の視線は遠くを見ていた。俺は、優しい言葉をかけることができなかった。「きっと大丈夫だよ」などと、きれいごとを言うような余裕もなかった。ふたりとも、不安で仕方がなかった。それから、病院に行った。20分も早めに着いてしまったから、待ち時間がとても長く感じられた。しばらく経ち、「山内さん」と呼ばれ、俺と嫁は診察室の中に入った。「じゃあベッドに横になってください」 嫁はベッドに寝かされ、エコー検査が始まった。俺は、画面をほとんど見ていなかった。気が気じゃなかった。羊水検査の結果を、羊水検査の結果をはやく教えてくれ! そんな気持ちでいっぱいだった。エコー検査が終わると、先生はこう言った。「えーっとですね、羊水検査の結果は正常でした」 え? 今、なんて? 正常? 異常? 正常? ……正常!? 嫁の顔を見た。嫁が「そうですか……!」と言い、泣きながら喜んでいる。再び、先生の顔を見た。「えぇ、染色体異常ではありませんでした」 あぁ……、大丈夫だったんだ。帰り道、事情を話していた同僚にメールを送りながら、この数ヶ月にあった色んなことを思い出していた。子宮内妊娠か子宮外妊娠かわからなかったこと。嫁の子宮から出血があったこと。つわりがひどく点滴を受けていた頃、仕事の忙しさから思うように家事ができなかったこと。リスクのある羊水検査を受けるべきかどうか、悩んだこと。羊水検査を受けた次の日に吐血があったこと。検査の結果が出るまでずっとーー。その間、ずっと抱えていたのは、不安な気持ちだった。初めての妊娠というのは、本当に不安なことだらけだ。だから、今、心からこう思う。妊娠を経験したことのあるすべての人へ。あんたはえらい!』 さてさて、「ハヤえもんを100万人に届けたい」を合言葉に宣伝部長であるみなさんにハヤえもんを宣伝いただいているわけですが、例によって、現時点の累計ダウンロード数を発表したいと思います。現時点の累計ダウンロード数は、230,200人です。夢の100万人まであと、769,800人! 引き続き、みんなで全世界に向けて宣伝していきましょう! それでは、Enjoy “Your” Music with Hayaemon!!【追伸】現在、ハヤえもんでは「Twitterなどの各種SNSでハヤえもんのことを呟いてくれた人毎月1名に無料で広告非表示機能をプレゼントしちゃうキャンペーン」と題したユーザーの皆様への感謝を込めたキャンペーンを開催中です。参加方法は、各種SNSでハヤえもんについて呟くだけ。ハッシュタグとかは特にありません。こちらから「エゴサーチ」によって、皆さんを見つけにいきます。開催期間があと100ヶ月しかありませんので、ぜひぜひ応募してみてくださいね。すでに購入済の方には、2,000円をキャッシュバックしますので、購入済の方もぜひぜひご応募くださいね。【追伸2】Amazonで電子書籍『iOSアプリの更新履歴に長文を投稿し続けていたら、アプリよりもその更新履歴に人気が出てきて、ついに書籍化することになりました! あれ? 本のタイトルって何文字までいけるんだろう?』絶賛発売中です!【追伸3】TwitterとInstagramをやっております。TwitterのIDは「ryota_yama」、Instagramは「ryota.yamauch」です。開発中の画面や開発時の思いなどを投稿していますので、ぜひぜひフォローしてみてくださいね。

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