北島健吾から学ぶ、ジャズ的コミュニケーション

健吾大好き

おはようございます♪

ハヤえもん開発者のりょーたです。

ギタリスト兼ハヤエモニストを公言してくれている北島健吾という男がとても面白い。

この男、毎日面白いんですね。

哲学を持って生きています。

最近、それに気づいてから、僕の価値観がアップデートされました。

何が面白いかというと、彼のコミュニケーションに対するスタンスなんです。

それが、ジャズ的コミュニケーションという方法です。

丁寧すぎる紳士

もともと、健吾との出会いはこのツイートから始まりました。

「A-BループのA点B点にマーカーを置いて指で左右にずらせると微調整が容易で個人的に操作性が増します。いかがでしょう?」

僕はこのツイートに衝撃を受けたんですね。

要望を下さる方はたくさんいらっしゃるんですが、こんな風に画像を付けて説明して下さる方はほとんどいません。

「すごく丁寧な方だなぁ」

それが健吾に対する最初の印象でした。

奇跡のコラボ

それから健吾との付き合いが始まりました。

ある日、きゅーさんがハヤえもんの曲を笛で吹いてくれたんですね。

それがあまりにも感動したので、僕は健吾に伴奏を弾いてほしいとお願いしてみたんですね。

すると驚くべきことに健吾はすぐ弾いてくれました。

この時点で僕は、北島健吾という男を「丁寧で、優しくて、気前のいい男」と認識していました。

寄せてあげる器

それからしばらく経った、2017年10月27日。

当時、健吾がきゅーさんに関する事をブログで記事にまとめたんですね。

僕はこれが公開ラブレターだと解釈しました。

当時、うめちゃんとこんなやりとりをしてるんですね。

そしてうめちゃんは、ツイッター上でこんなツイートをしました。

健吾ときゅーさんのラブの話も、語り出すと色々あるんですが、それは今回のメインテーマではないので、一旦置いておきます。

そう、この時点で僕は、まわりから健吾はきゅーさんの事が好きなんじゃないかとイジられながら、それでもブログで記事にする姿勢に「器がでかい男だなぁー」と思ってました。

それとともに、こんな風にも思っていたんですね。

さて、問題はここからです。

まずうめちゃんがこんなリプライをしています。

「妄想をダイレクトに伝えるりょーた氏、そして寄せてくるKengo氏(*ノノ)笑」

これに対する健吾のリプライが、衝撃的な内容でした。

そう、狂気に満ちていたんですね。

「寄せてあげてですか?(笑)
 俺ブラジャーだったんですか?ww」

この文字列の意味が、まったく頭に入ってこなかった。

彼は一体、何を言い出したんでしょうか?

「俺ブラジャーだったんですか?」

何ですか?

どういう意味ですか?

これに反応できずにいると、彼はたたみかけるようにこんな発言をしてきました。

「寄せてあげていく器、、
 ラブレターとかいうから(笑)」

えーっと、なんですか?

何を言ってるんでしょう?

最終的に彼はこんなことを言い出しました。

「りょーたさんのカップ数」

当時、僕は健吾の事がまったく分からなくなり、うめちゃんにDMを送ったんですね。

「健吾さんが、壊れた」と。

それぐらい意味の分からない出来事でした。

それが、10月27日。僕の34歳、最後の日でした。

そして、10月28日。僕は千葉でうめちゃんと会いました。

ハヤらじを収録した後、2人の会話は健吾の話題で持ちきり。

「うめちゃん、健吾さんの言ってる事って意味分かる?」

「良く分からない」

そんな風にして、2人で頭を抱えながら、YouTubeで健吾の動画を見ていたのです。

本人に直接聞いてみた

そして、ついに我慢できなくなった僕は、本人に直接聞いてみることにしました。

その様子を対談形式でお伝えしますね。

りょーた(以下、り):健吾さん。なぜ突然、「寄せてあげる器」とか「りょーたさんのカップ数」とか、まったく訳の分からんことを言い出したの?

健吾(以下、健):ジャズマンだよ。

り:ジャズマン?

健:ジャズマンは普通のコード進行の裏を行くから(笑)

り:あ、ジャズね! ジャズっていいね。

健:ジャズマンは途中で外れていくけど知らない間に戻ってくるんだよね。会話がジャズ。

り:いやー、面白い。ジャズをネタに人生に関する記事をブログにまとめてほしいな。

 →纏めてくれました。
  ジャズマンから学ぶ、話をワイドにするコミュニケーション術。

健:人の言葉を全然急な角度で捉えて脱線して、上手いこと戻ってくる。

り:面白いなあ。でもさ、ジャズの話を聞いてますます思ったんだけどさ。健吾さん見てて、「本気」と「遊び」の境界線がめちゃくちゃ分かりにくいんだよね。

健:でもアウトって基本的に解決先があるからできる事だからさ。演出みたいなもんだと思う。

り:たとえばきゅーさんと日々猛烈な勢いで仲良くなっていってるのは、純粋な興味なのか、それともジャズ的な遊びなのかとか、色んな迷いが出てきたんだよね。

健:そこは純粋に、自分が知らない道を通ってきてる人は面白いし、相手も語らせると結構前のめりで話してくれる。気持ちいいよね。

り:いやー、健吾さんのこと信じたいんだけどさ。でも、本心が読めないとパニクるんだよね。

健:えー(笑)

り:僕は基本アホなんだよね。「音楽を、もっと楽しく!」とか、「ハヤえもんを100万人に届けたい!」とか、そういう小学生みたいな世界観で生きてるんだよね(笑)

健:アホってこともないと思うけども。

り:だから、ジャズ的な「あえて外す」とかそういうのが難易度が高い。

健:ああ、例えば声のトーンとか。すごいシリアスなシーンで、出川哲郎の真似しちゃったら台無しになるんだけど、でも、あえてやるとか。

り:そこに目的があれば理解できる。目的なく出川哲郎になったら、ヤバイ。

健:理解しようとしちゃうからじゃないかな。

り:うーん。

健:目的は楽しむことだからね。あと楽しませること。予定調和って、セッションでは面白くないんだよね。「今日この人と音出したら何が起こるのか?」みたいな駆け引きがある。会話でも同じ。

り:これは深い。

健:相手のソロではソロを引き立てる伴奏モードに切り替えるし、そのソロを聴いた後真似てもいいし、逆に似ないような提案をしてもいいし。

り:とても深い。

健:構造としては、リードシートがテーマなのよ。

り:とっても深い。でもジャズならさ、音楽を楽しむって枠があるからまだ理解されやすいと思うんだよね。それが会話ってなると、ヤバイ。

健:例えば譜面があるとする。音は決まってるけど、「これをみんなでどうやっていじろうか!」みたいな。誰かが、「じゃあ今日はバラードにする?」とか、「8にする?」とか決めて。その日進行が決まってその時誰かが弾き始めるとその雰囲気で合わせたり、逆らってみたりする(笑)

り:あー、なるほど。健吾さんの言っていることは、論理的にはすっごく理解できる。ただ、こちら側にセッションに加わるスキルがない。単にそれだけのような気がしてきた(笑)

健:日常会話でもテーマは決めて瞬時に切り返してるんだよね。きゅーさんのことを聞くときは、きゅーさんにひたすら聞くし(笑) どうやったらもっと喋りたくなるか考える。

り:寄せてあげる器を出されたときに、「え、そんなコードこのシチュエーションでかましてきやがった!」のあとに、セッションをつなげるスキルがない(笑)

健:ギター演奏だと、うっかり外したときは、その流れに乗って狙って外した感じにする。人と話して滑りそうになったときもいっしょで、
はみ出したら、論理展開でピボットの連続でなんとかして解決する(笑)

り:そう、そこで理解が追いつかなくなったんだよ(笑) コード進行が全く分からなくなった。

健:あ、その例えはナイスだね。ロストだ(笑)

り:たぶんそれだけだよね。なんか難しく考えすぎてたんだよね。

健:「あれ、今譜面のどこ!?」みたいな。

り:そうそう。

健:でも、一巡して戻ってくるんだよね。

り:寄せてあげる器。りょーたさんのカップ数。

健:(笑)

り:「おーい、何を演奏し始めた!」って。もうね、僕は個別にうめちゃんに「健吾さんが壊れた」ってメッセージを送ってたからね(笑) あんなコミュニケーション方法があるって事実を生まれてはじめて知った。すごすぎた(笑)

健:健吾さんも寄せていくっていうから、「寄せていく」「寄せて盛り上げていく」「寄せて上げるならブラジャー」「りょーたさんのブラジャー」「ところでカップ数どうなんの?」

り:僕は気づいたら演奏やめてたからね(笑) ドラゴンボールで例えるなら、悟空がそのやりとりを見て、何て言うか? 「おい、おめぇたち。なに訳わかんねぇことやってんだ?」

健:(笑)

り:そういう状態になった(笑) 裏でうめちゃんにSOSを出したんだよね。せっかく初めて会ったのに、健吾さんの話題で持ち切りだったからね。僕とうめちゃん、色々ハヤえもんに関することを2人でやってきて、初めて対面した結果、「健吾さんへの理解が追いつかないよね?」って話で持ち切りだった(笑)

健:そうだったんだ(笑)

り:最終的に2人してYouTubeで健吾さんの動画観るしかなかったよね(笑)

健:どういうこと(笑)

り:だから、健吾さんはアレだよ。いきなり、ギターはじめたばっかりでジャズのセッションをする相手に、「寄せてあげる器」とか、そういうのかますのは反則だよ。「りょーたさんのカップ数」とか。セッション相手によって、外しっぷりをコントロールしてくれないと、こちとら死ぬからね(笑)

健:いやー乗ってくるかと思うじゃん(笑)

り:こちとら健吾さんときゅーさんのラブラブっぷりを見てキュンキュンしたいだけのモチベーションでセッションに参加してんのに、いきなり寄せてあげる器とか言われたら、ときめくポイントは無いわ、コード進行も見失うわで、パニックだよ(笑)

健:(笑)

り:毎日楽しいとか、健吾さんときゅーさんのやりとりがキュンとしたとか、そういう小学生のようなピュアな世界で暮らしてるのに、「寄せてあげる器」とか言われたらね(笑) ラジオ録音してないとこで、うめちゃんとひたすら2人で喋ってたんだよ。答えが出なさすぎて(笑)

健吾 :寄せて上げる、大きな器。くっつけていっただけなんだけどなぁ(笑) 多分そこで考えちゃうからなんだろうなぁ。なんか変な波きたときに、乗るか、乗らないか、みたいな。面白そうって思って首突っ込んでみるかどうか(笑)

おわりに

以上が、健吾から教えてもらったジャズ的コミュニケーションです。

それ以来、僕はこのジャズ的コミュニケーションという観点で健吾のことを観察してみたんですね。

すると、スルスルと理解できるようになった。

「寄せてあげる器」にも、「りょーたさんのカップ数」にも、きちんと意味があったんです。

つまり、彼は日常会話の中でジャズをしているんですね。

毎日、ジャズ的な会話をしている。

それ以来、僕もジャズ的な会話を心がけているんですが、これがツイッターとすごく相性がいい。

もしかしたら、「こいつら、何言ってんの?」と思われてるかもしれません。

そんな時はぜひ、ジャズ的コミュニケーションなんだと考えてみてください。

きっと、世界が拡がります。

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