「あぁー、しまったー!」
何かをやらかす事なんて、しょっちゅうある。
毎日あると言っても過言ではない。
約束を忘れる事だってあるし、寝坊をする事だってある。
人間は何かとやらかすのだ。
ただ、人間は成長する事ができる。
何かをやらかした時に成長できるかどうかの分岐点にあるのが、後悔をするのか、それとも反省をするのかだ。
後悔した場合、「しまったー!」というショックを受け、やらかした事ばかりに固執する。
「何であんな事を……」と自分を責め続け、ひたすら後ろ向きな気持ちになっていく。
反省はその逆だ。
「あぁ、こんなミスをしちゃったな。次からはこうしよう」
そんな風に、反省は前を向いているのである。
つい昨日もこんな事があった。
東京出張から帰ってきた後、夕飯を食べ、風呂に入ろうと思ったところ次女が号泣していたので、僕は疲れていた事もあり、次女が嫁のところに行くようにお風呂場の鍵を閉め、風呂に入った。
風呂から出ると長女が、僕の目をまっすぐ見て、こう言った。
「おとったんさぁ。泣いててうるさいのは分かるけどさぁ。お風呂場の鍵を閉めるってのはひどすぎるんじゃないの? ずっと『おとったんがいい!』って泣いてたのに可哀想すぎるでしょ。今度からは鍵閉めないでね。おやすみ」
僕は長女のあまりにも大人すぎる「伝え方」に驚くとともに、一瞬「後悔」を選びそうになった。
「いや、こんな時こそ、反省を選ぶべきだな」
そう思い、僕は長女に「ごめん。今度からは鍵閉めないようにするね。おやすみ」と伝えた。
反省は、失敗から学び、次の成功につなげようとする前向きな行為なのだ。
後悔を捨てて、反省を選ぶような癖を付けていけば、人間は成長し続ける事ができる。