音楽再生アプリ『ハヤえもん』開発者が明かす、奇跡の話

「ABループ画面に5秒戻る/進むボタンを追加するとともに不具合を修正しました!」

みなさん、どうもこんにちはー!

ハヤえもん開発者のりょーたでございます。

今回のアップデートでは、ABループ画面に5秒戻る/進むボタンを追加しました。

耳コピや議事録作成に役立つかと思いますので、ぜひぜひ使ってみてくださいね。

あとは、前回再生リスト画面に追加したボタンが広告とかぶることがあったのもあわせて修正しました。

ご迷惑をおかけしました。

ぜひぜひ最新版をお試しくださいませ。

【開発後記】
この間Twitterで「ハヤえもんの由来って何なの?」という質問を受けました。

この質問に回答するには、ちょっと長い話をする必要があります。

でも長いのはいつものことなのでまぁいっか。

中学生の頃、ぼくはお小遣いでCDを買い、家で聴くようになっていました。

一番最初に買ったシングルCDは篠原涼子『恋しさと せつなさと 心強さと』、アルバムはglobe『globe』でした。

両方とも小室哲哉というところに時代を感じますね。

そして、色んなCDをそのとき家にあったCDラジカセで聴いていたんですね。

最近の人はCDラジカセって何か分かんないかもしれませんね。

CDもラジオもカセットテープも聴けちゃうという画期的なアイテム、それがCDラジカセだったのです。

それからぼくは、電気屋さんか何かのチラシを見ていて、はじめて「ミニコンポ」という存在を知ったのです。

え、ミニコンポも知らない? もはや、ググってください。

「かっこいい・・・」 それが、ミニコンポをはじめて見たときのぼくの感想でした。

外見がめちゃくちゃメカっぽくてかっこよかった。

たしか、Pioneerが出しているミニコンポでCDが25枚ぐらい入るやつだったと思います。

そのミニコンポに、「音程を変えずに再生速度を±10%変更できる機能」というのがついていました。

ぼくは、この機能に魅了されました。

このミニコンポが欲しくて欲しくてたまりませんでした。

ただ、買えなかった。

めちゃくちゃ高かったから。

中学生になったばかりのぼくに、数万円という金額には手が届きません。

ぼくはとても悔しかった。

本当に悔しかった。

「このミニコンポがあれば、あんな曲やこんな曲の早送り版が聴けるのに……」 そう思っては悶々とする日々を送っていました。

それからぼくは高校へ行き、大学へ通いました。

ぼくはミニコンポのことなど、完全に忘れていました。

そして、とあることがきっかけで人間不信になったぼくは、孤独な日々を過ごしていました。

1日の中で、誰とも話をしない。

ただ、大学に通い、授業に出て、帰ってくる。

時々、孤独感に押しつぶされそうになり、涙が出てくる。

そういう日は大学をさぼる。

そういった日々の中、大学3年生になり、ゼミを決める必要がありました。

ぼくは、「とにかく人と関わりたくない」という気持ちだけで、「一番人数が少ないゼミ」を選びました。

それが、「PCを使って色々なことを研究してみよう」というゼミでした。

PCに向かっていれば、人と関わらずに済む。

そして、ぼくは「プログラミングを覚えればPCを使って、自分の好きなソフトが作れる」ということを知りました。

プログラミングは、自分が書いた命令文の通りに動く。

そこには、嘘や裏切り、面倒な人間関係など何もない。

ソフトは絶対に嘘をつかない。

書いた通りに動くだけ。

そんな風にしてぼくは、プログラミングの世界にのめり込んでいきました。

それから、いくつかのWindows用のソフトを作り、ウェブ上で発表をしてみることにしました。

すると、ソフトを使ってくれた人から、「ありがとう」というメールが来ました。

人との関わりを絶っていたぼくにとって、その「ありがとう」は大いなる救いとなりました。

「ありがとう」という、簡単なメール一通で、涙を流したりもしました。

「人との関わりを絶ったぼくが、人から感謝される事」というのは、もはや奇跡でした。

そんな風にして、ますますプログラミングにのめり込んでいきました。

そして調子に乗ってきたぼくは、「次にどんなソフトを作ろうかな」と考えていました。

そこで舞い降りてきたのが、ミニコンポの件です。

「そうだ。あのときのミニコンポ。『音楽を楽しみながら聴ける』というコンセプトのソフトを自分で作っちゃおう!」

そう思ったぼくは、少しずつソフトを作り上げていきました。

一番はじめに作ったのは、もちろん「音楽の再生速度を変えられる機能」です。

そしてぼくは、少しずつ、少しずつ、機能を増やしていきました。

そしてぼくは、「このアプリの名前、何にしようかな?」と考えはじめました。

音楽の速度を変えられるアプリだから、「はやい」というニュアンスは入れたい。

そして、ぼくは、「語感のいいタイトルは浸透しやすいのではないか?」という仮説を立てました。

例えば、ドラゴンボール。

これはリズムにするとタタタンタータ。

すごく気持ちのいいリズムです。

スラムダンクは、タタタタンタ。

これまた気持ちいい。

「はやい」というニュアンスが入っていて、なおかつ語感の気持ちいいソフト名にしたいと考えました。

はじめに考えたのは「ハヤさわさん」。

リズムは悪くない。

タタタタタン。

ただ、「現実にいそうな名前だから、微妙かな?」と思いました。

そして、次に出てきたのが「ハヤえもん」。

「うん、悪くない」と思いました。

いい感じにダサくて、愛着が持てそうだ。

語感も悪くない。

ただ、音楽プレイヤーだということがさっぱりわからない。

そこで、「聞く」というニュアンスを入れようと思い、「聞きえもん」という名前を考えました。

しかし、これでは一番最初に入れたかった「はやい」というのが抜けおちてしまっています。

聞くというのとハヤえもんを組み合わせられないかな。

うーん。

聞く。

聞くって、「ぶん」とも読むんだよな。

新聞のぶん。

だったら、聞聞ハヤえもん(ぶんぶんハヤえもん)はどうだろう? タンタンタタタタン。

語感はすごくいい。

ただ、字面がダサいな。

「次々」みたいな感じで、「聞々」にするか。

そうして生まれたのが、「聞々ハヤえもん」(ぶんぶんはやえもん)というソフト名でした。

そしてぼくは、「聞々ハヤえもん」をWindows用のフリーソフトとしてウェブ上で公開したのです。

すると、「ありがとう」という趣旨のメールをいただく頻度が日に日に増えていきました。

そんな中、ぼくは自信を付けていきました。

そんな過程で、ぼくの人間不信は少しずつ薄れていきました。

たくさんの感謝をいただくことによって自信をつけることができ、その結果として、心に拠り所ができたからだと思います。

ぼくはウェブ上でソフトを公開している。

そして、それに感謝をしてくれている人がいる。

そんな安心感から、「友達なんていなくても別にいいや」と思えるようになっていきました。

これが、ハヤえもんという名前を付けた前後の経緯です。

だからぼくは、ハヤえもんユーザーの皆さんにとても感謝をしています。

あなた方がいなかったら、ぼくが立ち直ることもなかった。

きっと今でも鬱々として、家に引きこもっていたと、そう思うのです。

ぼくにとって、ハヤえもんは人生の転機でした。

なぜハヤえもんを開発し続けるのか? それこそがまさに、ハヤえもんユーザーの皆さんからの言葉ひとつひとつによって、ぼくが救われてきたからなのです。

ぼくがこの世に存在してもいいんだ、という自信を持つことができたからなのです。

と、かつてないほど長文になってしまいました。

またアンチ長文の方々からお叱りを受けるかもしれませんね。

それでは、Enjoy “Your” Music with Hayaemon!!

P.S.今この文章を読んでくださっているあなたへ。

いつも本当にありがとうございます。

ぼくは、あなたを含む、ハヤえもんに関わる全ての要素に、多大なる感謝をしています。

いいアプリを作って、人から感謝されて、もっといいアプリを作る。

ぼくが人生を通してやり続けることだと思っています。

ぼくがひとつひとつのコメント全てに目を通し、返信をしているのも、そういった思いがあるからです。

感謝をされて、喜ばない人はいません。

だからもし、日々の中でアプリを使っていて、「いいな」という気持ちを持つことがあったら、ぜひぜひ開発者の方にコメントをしてあげてください。

そのたったひとつのコメントが、誰かの人生を救うかもしれません。

そしてぼくは、引き続き皆さんからたくさん感謝の言葉をいただけるよう、いいアプリを作っていきたいと心からそう思っています。

だから、ちょっとでも「いいな」と思ってもらえたら、ぜひぜひコメントをしていただけたら嬉しいです。

引き続き、よろしくお願いしますね。

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