僕は宇宙に行きたいと思った事が無い。
ただ、宇宙を見てみたいとは思う。
見た事の無いものを見たいとは思う。
知的好奇心というやつだ。
オーロラを見てみたいのと同じ感覚だ。
ただ、行くのは時間がかかるし面倒だ。
VRで十分だと思う。
一度VRで見れば、それで満足すると思う。
そして、VRで満足するという話になってくると、現実に存在するものである必要性が無くなってくる。
VRは現実と妄想の境界線を曖昧にする。
オーロラよりもきれいで、よりリアリティのあるものを映し出す事だってできる。
宇宙よりも壮大で、ワクワクするものを映し出す事だってできる。
ならば、僕が宇宙やオーロラを見に行く理由はますます無くなってしまう。
僕はもう、自分の目で何かを見たいと思わない。
移動する時間があったら、もっと楽しい事をたくさんしたい。