もしカラオケが苦手な女子高生が『ハヤえもん』を使ったら(四)

  一 「ねぇ、美沙。今日カラオケ行かない?」 「いや、あたしカラオケ苦手なの知っとるやろ!」  ーーキツい。 ...
  二  ああ、良かった。  誰もいなかったんだ。  ドゥナが聞かれてなくて、本当に良かった。  2...
  三 「ただいまー、って誰もいないか」  そう、今日は両親の結婚記念日だ。  1年に1回、必ず訪...

  四

 受け取った荷物は、玄関にそのまま置いておいた。

 だってきっと、お父さん向けの荷物だもん。

 そしてあたしは、部屋に戻った。

「あ、そうだ。さっきの投稿、誰かいいねしてくれてるかな?」

 そう思って、ツイッターを見てみた。

 誰も、いいねなんて、してくれてなかった。

 してくれるはずも、なかった。

「ちぇーっ」

 よし、逆にあたしがフォローしてる人みんなにいいねしまくっちゃえ。

 そしたらきっと誰かはいいねを返してくれるよね。

 あたしは、上から順番にひたすらいいねをしていった。

「ん? なんだろう、このつぶやき」

 それは、「カラオケ苦手だったけど、ハヤえもん使ったらだいぶマシになってきた」というつぶやきだった。

 ハヤえもん?

 なにそれ?

 カラオケ苦手なのが解消されるの?

 あたしは気になって、リプライを送ってみる事にした。

『ハヤえもんってなんですか? 実はあたしもドゥナの関係でカラオケが苦手で両親はミュージシャンなのになんであたしにドゥナが』

  五  ダメだ。  あたしまた暴走してる。  ドゥナなんて、この人に伝わるわけないじゃん。 ...
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